TEXT言語

携帯メイルというのは、どこに行っても便利なもので、こっちでもよく使います。ただこちらの携帯は日本とは異なり、Emailのアドレスを持っているのではなく、携帯の番号同士でSMS(short message service)というテキストを送ります。携帯からパソコンにメッセージは送れないのです。日本語が書ける機種もあるようですが、私の携帯は普通のものなのでローマ字のみ。メッセージは日本人が相手でも英語で書いた方が早い時は、katakana nihonngo deha naku (←私はすごく読みにくく、苦手なのですが、他の方はどうなのでしょう?)英語で書くようにしています。が、なかなか長い文章を携帯で打つのはどこの国の人でも面倒らしく、かといってこっちの機種では(少なくとも私の機種では)日本の様に可能性の高い選択肢が出てくるわけでもない。

その代わりにテキスト言語、というものがあります。

例えば

Message は msg
Tomorrow は tmr
You は u

といった感じに略して書きます。便利ですが、知らないと受け取った時に意味がわかりません。
ちなみに次のはわかりますか?(答えは横にあるので、マーキングしてください。)

Coz  because
Plz  please
Nite  night
Gr8  great

危険なのは、この短縮形に慣れてしまうと、本当のスペルを忘れてしまい、いざきちんと書かなくてはいけない時に、ミスをしてしまうこと。便利ですが、その裏面を知っていないと恥ずかしい思いをすることになります。

私が知っているのは恐らくごく一部で、奥はもっと深く、時々若い子のFacebookを見ていると何を書いてあるのか全く理解不能なことも多々あり。言語は変化していくものだと改めて思います。携帯依存率が高い若い世代の子達の言語能力に悪影響が出る場合もある、といった研究報告も先日聞きました。

さて、話は変わり、今住んでいる建物は何かと工事が多くて毎日のようにどこかのアパートか、フロアで工事をしています。で、先日郵便受けに入っていた案内。

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「入り口ドアの金属を交換するから、指定日に家にいてくれ。若しくは管理人に鍵をあずけるよう」と一方的で勝手な案内なのですが、この手書きの日付をよく見て下さい。

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Wensday ???

もちろんWednesdayのことなのはわかりますが、これもテキスト言語なんでしょうか?それとも単なる間違い?

ロンドンの人口は先日も書いたように(参照)、約半分が移民としてのバックグラウンドを持ちます。完璧なブリティッシュアクセントの綺麗な英語を話す2世、3世もいるので、必ずしも人口の半分が他言語を母国語とする、というわけではないですが、この人口構成が言葉に及ぼす影響は少なくないと想像します。
そして先日読んだ本によると、ロンドンの社会構造はここ数年で卵型から砂時計型に変化し続けているらしいです。つまり中間層が減少し、職業の専門化に伴い上層が増加、そして同時に単純労働者も増加しているということです。当然この社会構造の変化に伴い、職業だけでなく社会生活も2分化してくるでしょう。確かにこれは改めて文献で読むと納得するが、ロンドンに来て最初に感じたことのひとつ。社会格差が東京よりも大きい。街を歩いて、人々や住居を見ているだけで感じます。
このような様々な社会構造の変化がいわゆるイギリス人が誇り高く感じている(アメリカンではなく)「ブリティッシュ英語」に及ぼす影響も少なからずあるだろう。と、1枚の案内からいろいろと考えてしまいました。
以前ドイツから一時帰国した時に祖母が「あなたは日本にいなから、日本語が変化しなくていいね」と私に言ったことがありました。言葉は時代と共に変化するもの。わかってはいても、みんなそれぞれ自分のルーツを一番理想とする形で残したいという本音もあるのだと思います。


おまけ。
日本、決勝トーナメント進出おめでとう
日曜日はイギリスVSドイツ。どっちを応援しよう・・・(悩)

Kew Gardens キューガーデンズ


天気のいい午後、以前から行ってみたかったKew Gardens(キューガーデンズ)に行ってきました。キューガーデンは121ヘクタールというとてつもない広さの植物園。ようやく天気も良くなったし、広い所で緑に囲まれながらゆっくり読書でもしようかというのが目的。

ロンドン中心部から電車で20分。たったそれだけの距離なのに、キューガーデンズの駅から1歩出ると都心の喧騒とはうって変わった、ゆったりとした空気が流れていて驚き。駅周辺の家々を見ても、この辺りは高級住宅に違いない。ロンドン市内を見ても顕著にわかるけど、公園周辺にはやはり高級物件が並ぶ。

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駅から植物園までの道。

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最近はこんな車をよく見かけます(笑)。

下調べが甘かったのですが、着いて入場料に驚き。なんと大人13ポンド(1500円くらい)。新宿御苑も小石川植物園も有料だったけれど、もっと良心的な価格だったはず・・・と、一瞬思ったけれど、地図を見て納得。とてつもなく広い。とても半日で見て回れる広さじゃなかった!

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キューガーデンズの地図。縦断2km弱、横断1kmくらい。

我々一行5人はせいぜい3分の1を回り、ゆっくりとここの良さを満喫。決して植物に詳しいわけではないけれど、この時期は綺麗な様々な花を見ることができ、また新緑の中を何かにせかされることなく歩いていると、それだけで心が落ち着く。人間は基本的に自然と一緒に生きていくのが、最も自然な生き方なのかも、と感じる。

こんな階段を登ると・・・
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空中散歩ができるようになっていた。高い木に登る動物の気持ちが少しだけわかった気分。
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ロンドンは緑地面積に恵まれている大都市だけれど、基本的にリージェントパークやハイドパークは芝生の面積が多い。つまりジョギングや散歩、サッカーなどのスポーツには向いているけど、日向が多く、特に日焼けを好まない日本人が長時間過ごすには残念ながら不向き。それに比べキューガーデンは巨大な木々に囲まれ、広い敷地に人々がちょうどよく分散され、季節の花の香りもして、とても過ごしやすい。入場料がもう少し安かったら通うのに、と正直思ってしまった。

春の楽しみ。


先日ドイツへ行った際に、友人に白アスパラガスが食べたいと、お願いしておき、一緒に料理して食べてきました。日本だと瓶詰めのものが主流ですが、土から出てきたばかりのものは驚くほどにおいしいです。今でこそスーパーにも並ぶけれど、本当においしいものは朝採り、午前中のうちに市場に並び、昼に料理したものらしい。だから田舎の方に行った方がおいしいものが食べられる、とよくドイツ人達が言っていました。

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白アスパラ5+1/2人前。なかなか太くて食べ応えのあるおいしいものでした。友人に感謝。

本来は4月末スタートで、6月中旬になってくると終わりかな、という感じなのに、今年は遅め。冬の度重なる大雪のせいか、ヨーロッパはここ30年で一番寒い春だとか。そのためアスパラもなかなか育たず、時期が遅れ、値段も高く、皆細身らしい。長く暗い冬が明けて、春の訪れとともに白アスパラとイチゴを楽しみにしているドイツ人には過酷だよなあ。

料理の仕方はいたって簡単。まずはアスパラをの皮をかなりしっかりと剥き、
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そして15分ほど茹でる。これだけ。最も一般的な食べ方は、茹でたアスパラにソースをかけ、新じゃがと、味の濃いハムと一緒に食べます。アスパラ自体がすごく淡白な味なので、ハムとの相性が絶妙!この日はバターソース+パセリでいただきました。
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北海道でも少し栽培しているようですが、以前父がデパートで見つけた時は4本で1000円だったとか。ちなみにドイツだと例年だと1kg 6-7ユーロくらいだそう。値段は倍以上です。日本に戻っても春が来るたびにこの味を思い出すだろうな。

ちなみに今日のロンドンは雨模様。6月も中旬なのに、真冬のセーターを着ています。そのうち「春はどこ?」を通り越して、「夏はどこ?」と質問し続ける日々が来そうで恐ろしいです。

ひと段落


気がついたらだいぶ時間がたってしまっていました。いい訳をすると、ありきたりですが、結構忙しかったのです。

今週をもって半年間通い続けた英語コースが終了。英単語をドイツ語の語順で話していた私のはちゃめちゃな英語は、それでも何となく英語らしくなってはきました。最低限の会話ができるようになっただけでも、大進歩。最終的な成績はまだでていないけれど、自分としては大満足。この1年の最大の目標は達成されました。

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結構好きだった大学の建物のひとつ。時の流れを感じるのにとてもおしゃれ。

そしてこのコースは、いわゆる「大学準備期間」だったので、(私は行かないですが)自分の専攻分野でテーマを見つけては、レポートを書いたり、プレゼンをしたりするのが主目的。そのおかげでイギリスの、あるいはロンドンについて書かれた興味深い文献を読む機会に恵まれたり、様々な情報を、同じような分野を専攻している学生と交換したりと、とても役に立ちました。というか、いわゆる純粋な英語の勉強だけでは、とても退屈して半年も頑張り続けられなかったかな。

つい先日試験も終わり、最終日には近くのレストランを貸し切り、100人以上で大規模なランチ。さすがイギリス人、やることが派手。ドイツ人なら持ち寄りパーティーになるかなー、とも思ったり。

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ランチの後行ったパブのメニュー。メニューは大したことないけど、パブの歴史を感じる空間や装飾が好き。もちろんビールも。

最後の2ヶ月は相方の長期出張と重なり、ほぼ2週間おきに週末はヨーロッパ各地に飛びながら、別の2週間おきにレポート等の締め切りをこなすというハードスケジュール。で、ヨーロッパ内どこに行ってもまず感じるのが、「あー、海外に来たなあ」ということ。イタリアにはイタリア人が住み、チェコにはチェコ人が住む。今までは当たり前のことだったのに、その感覚が変化したのは、ロンドンに来てから。

ロンドンでは10年に1回のペースで国政調査のような人口調査が行われている。前回は2001年、つまり次回は来年。これでロンドンの人口の外国人率がわかるのだが、前々回が31%、前回が40%、そして来年の調査では50%、つまり半数を超すと予想されている。

※余談※
イギリスは他のヨーロッパの国々と統計の取り方が全く異なる。誰が外国人とカウントされるかというと、それは「主観」で決まるらしい。正確には外国人(foreigner)ではなく、ethnic minority group と呼ばれているのだが、つまり英国の国籍(パスポート)を持っているかとか、母国語が何か等は全く関係なく、自分がこの国で人種的少数派に属しているかと感じるかどうかがポイント。肌や目の色に関わらず、2世、3世としてこの国で生まれ育ち、ここで自分は多数派だと思えば、ethnic majority groupだし、かなりの皮肉だがそのうちロンドンでは白人英国人が少数派だと感じる日ももしかしたら来るかもしれない。
※余談終わり※

正直ロンドンにいる限り、自分が外国人だと感じる重さは私がドイツで感じていたものとは全然違うし、だからこそ逆に旅行先でその国の人達が、その国の言葉を話しているのを聞くと安心する。「あー、私はこの国では外国人なんだ」と。「人種の坩堝」と一言でまとめると簡単だけど、その人種の坩堝化したエリア内での人々の日常生活や成長に与える影響は良くも悪くも、そうでない都市とは大きく異なってくる。自分のきちんとした軸と言うか、帰る場所と言うか、いわゆる起源を知り、それ持つことができるのはその人を強くさせられると日々感じているので、ロンドン子の場合はどうなんだろう、と思う。

「ロンドン=イギリスではない。ロンドンはロンドン。」と約1年前にロンドンに到着した時に言われた言葉を思い出す。正しいと思う。
では、ロンドンって何なんだろう。イギリスって何なんだろう。
滞在の終わりが見え始めてから、よく考える疑問です。

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ロンドンと言えば2階建てバス。2階建てバスからの眺めは今でも結構好き。