オペラ in ベローナ

ロンドン生活も残すところあと少し。
最後の旅行に北イタリアに行ってきました。

今回の旅の目的はベローナでの野外オペラ。
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昨年11月の結婚式に来てくれた、ドイツ時代の戦友(イタリア人)からの結婚プレゼントで、オペラのペアチケット+ベローナ宿泊券をいただいたのです。この粋なアイデアに感心し、イタリアの夏の夜、世界遺産であるアリーナでオペラを見られることに半年前から期待を膨らませ、友人との再会も楽しみにし、待ちに待ってイタリアへ出発。飛行機は3カ月前に予約し、なんとひとり往復で(全て込みで)50ポンド程(7000円弱)。価格に対する疑問はどうしても頭を離れないが、利用者としてはどうしても使ってしまう。そして格安飛行機に慣れてしまうと、どうしても従来の航空会社を使えなくなってしまう。この格安飛行機の拡大はジワリジワリと社会にいろいろな意味で悪影響を与えている。

・・・と格安飛行機議論は一時おいておき・・・。
朝3時起き、6:40の飛行機で、ミラノの近くのベルガモという小さな町の空港へ。時差が1時間あるので、2時間のフライトで9時35分着。まずはバスでベルガモの街に出て、旧市街地を探索。北イタリアの2,000年前にタイムスリップしたような街並みは本当に素敵だ。前出のイタリア人友人が東京に遊びに来た時に「東京のどこに旧市街地があるのか?」と聞かれたのが忘れられない。浅草も、築地もこのイタリアの生活環境とは比較できない。
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ベルガモのサンタ・マリア・マッジョーレ教会。きれいなロマネスク様式。

軽いお昼を食べ、2時半の電車でベローナへ向かう。途中の小さな駅で乗り換え、2時間の電車の旅。荷物の危険も感じつつも、ふたりで大爆睡。ベローナの駅前でタクシーを炎天下の中10分ほど待ち、ホテルへ。タクシーで約10分、10ユーロ。到着するとホテルのロビーでドイツ対アルゼンチン戦が繰り広げられていた。なんとロビーにはドイツ人が30人ほど。一瞬自分達がどこに来たのかわからなくなってしまう程。テレビもドイツ語だったし、私がドイツ語で話しかけても誰も何の疑問も感じないし。この人達、世界はドイツの天下だと思っているんじゃないだろうか・・・。(実は似た場面が旅行中ずっとあった。)本当は昼寝のために少し早めに着いたのに、ドイツ戦によって昼寝の時間をなくす。ま、ドイツ快勝だったのでよしとしよう。
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その後着替えて街に出て、夕飯。オペラ開始は21時15分。街は19時過ぎから散歩をする人、食事をする人で大変賑やか。カフェで食事をしている時から、もう興奮気味。このアレーナは2,000年以上前に建てられたらしく、イタリアではローマのコロッセオに次ぐ歴史だとか。25,000人を収容出来るらしいが、ステージも組んであるので、オペラは22,000人を動員できる。当然私達の時も満席。今年で88回目を迎えるオペラはあと2カ月たっぷり続く。
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いよいよアレーナの中へ。その石組みの入り口はまるでタイムマシーンの入り口。アリーナ席は高級席の様で、男性も女性も豪華に着飾り、スタンド席は少しお洒落をした程度。気軽な席で安心。この日の演目はヴェルディ作曲アイーダ。舞台に組まれたエジプトの世界がまたアレーナとマッチしていい感じ。9時過ぎ、ようやく少しずつ暗くなり出し、オペラスタート。実は歌手がマイクを使うんじゃないかと一瞬思っていたが、当然そんなことはない。地声でアレーナ全体に声は響く。夏の夜に、こんな素敵なアレーナでオペラを聴くとは、イタリア人はなんと自分たちの財産を使って、人生を楽しむ方法を知っているんだろうか。時々観客の間にふく風の心地よさがたまらない。アイーダは金管のファンファーレも、コーラスも目立つ部分が多いので、この規模だから楽しめる場面が多かった。こんな素晴らしい演奏はどんな立派なオペラハウスにも納まらない!途中30分くらいだろうか、雨で中断したものの、続行を決断してくれ、無事に最後まで演奏を聞けた。振り替えも払い戻しもないらしいので、本当によかった。ホテルに戻った時は2時前。当然おやすみ3秒でした。
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こんな素敵なプレゼントをくれた友人に感謝し、眠気も吹っ飛ぶ感動的な夏の夜を経験し、イタリア人の生きざまに感心し、思い出に残る旅となりました。

●おまけ●
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翌日は別の演目のため、アレーナ外に搬出されたスフィンクス達。市内のカフェや宿泊施設も含め、オペラは市民総動員のイベントだと気づく。

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今回の旅で一番おいしかったのは、生ハムメロン。だいたいどこでも10ユーロ前後。このコンビネーションを最初に思いついた人は食の真髄をわかっている人に違いない。

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